ヘッドライトのバルブ

ヘッドランプは、コンピューター制御の電圧変換器で発光させるH.I.Dヘッドランプを装着したクルマが増えてきた。でもヘッドランプがハロゲンバルブのクルマもまだまだ多いのが現実だ。ヘッドライトがH.I.Dでなくとも純正バルブを高効率バルブに交換し、ヘッドライトの明るさを改善することができる。市販の高効率バルブから、明るさと色温度で探すのが一般的です。最近では、色温度(Kケルビン)で多彩な色をセールスポイントにした商品も続々登場している。ヘッドライトの発光色はイエロー系からブルー系まで様々だ。またバルブは、様々な種類の形状があり、取り付ける車種や場所によって形状が違ってくるので、自分の愛車はどの形状のバルブが使用されているか調べておこう。 自分のクルマのバルブ形状は、ディーラーやカー用品ショップで簡単にわかる。純正バルブを交換して快適なナイトドライブを実現しよう。

ディスチャージ(HID)またはキセノン

通常のヘッドライトは、バルブ内のフィラメントへの通電による電熱で点灯するのに対し、ディスチャージヘッドランプはキセノンガスを封入したバルブ内の電極間の放電で点灯する。蛍光灯と同様の仕組みである。従来型ヘッドランプとディスチャージランプでは、それぞれが白熱灯と蛍光灯に近い特徴を持つ。HIDバルブを用いたヘッドライトは、白熱バルブに比べて明るい上に、消費電力が低いため発熱も少ない。ヘッドライトにフィラメントを使わないことで、消耗と突入電流や振動による断線の心配も無く、長寿命である。アルファード、エスティマ、アリストやオデッセイ、そしてクラウンやセルシオ、ランクルのヘッドライトや外車のBMW、ベンツやゴルフ、ステップワゴンやハイエース、小型のシビックや若者に人気のbb、ワゴンRからバイクの純正ヘッドライトまで、昨今はディスチャージ(HID)タイプが主流になりつつある。光軸調整なども自動で都度調節してくれるものまであり便利だ。

LEDヘッドライト

ヘッドライトの主流はハロゲンからHID(ディスチャージヘッドライト)に移行しつつあるが、さらに新しい照明方式としてLED(発光ダイオード)がいま注目されている。ヘッドライトとしての普及は2010年頃からと見られていたが、早くも今年中にLEDをヘッドライトに初採用するレクサス LS600hが登場する。国産最上級ハイブリッドカーに搭載されるヘッドライトは、3連プロジェクター式のロービームを持ち、その基本となる白色LEDヘッドライトユニットは、小糸製作所が青色発光ダイオードの実現で話題となった、日亜化学と共同開発したものが使われる。白色LEDは照明用としていち早く注目されたものの、システムの大きさや発熱量、コストの問題があったが、急速な研究の成果でクリアしているそうだ。既存のHIDより明るいものに仕上がっているのかなど興味は尽きないが、こと環境面についていえばLEDはその特性上、省電力性(=燃費向上、CO2削減)に優れ、寿命が長く、経年変化による光量低下も少ないなどメリットが多く、期待の新技術であることは間違いない。